4月30日は南部解放記念日。
5月1日はメーデーで休み。
ベトナムの数少ない祝日だ。
大学も5連休☆
かといって、なんの予定があるわけでもなく
(どうしようかなぁ。。。)と悩んでいたら
ハン姐さんが
「Pista、あんた休みはどうでしてるの?
なんの予定もないなら、私たちと遊びに行く?」
「川」だとか「渓流」だとか「山」だとか
そんな単語が聞こえてくる中で
私は「山で水遊びやバーベキュー」を
するのだと、勝手に思い込み
「行く行く♪なに持って行けばいい?
水着とかは要る?」
「なにも要らないよ。カメラだけ持っておいで」
で、一日の朝5時にトゥーイ姐さんの家の前に
来いと何度も念押しされる。
夜明け前、姐さんの家の前にベンツのワゴンが
横付けされ、大量の水のペットボトルと
おいらとハン姐さんの親戚たちが乗り込み
車は走り出す。
車はハノイの町を抜け、国道1号線に入り、
2時間も走ると、未舗装の赤土のでこぼこ道を
車は走っていた。
親戚の5歳の子供が3度も車酔いで
吐くような悪路だった。。。
乗り物酔いに強い体に産んでくれて
ありがとうと両親に感謝☆
どこかの寺に着き
「ここでお参りして行きましょう」と言われる。
寺の名前にも「渓流」の文字があるので
きっと山に入る前に無事を祈るのだろうと
車を降りる。
楽隊のにぎやかな音楽とともに人々が
お参りをしている。
姐さんが「寄付」だか「お布施」だかわからないが
140円を払えと言ったので払ったら
証書に「HIROMI」「日本」と書いて
渡してくれ、その後ラジオのDJか運動会の
呼び出しを思わせるような放送がかかり
「え〜。。。ニャットバーン(日本)にお住まいの
ひぞみさんから、2万ドンいただきました〜」
というおじさんの声が境内に響き渡った。
その後、ハン姐さんたちの名前も呼ばれ
ハン姐さんは満足げな顔で「ねっ?」というように
こちらを振り向いたが、私は複雑だった。
これは笑うところなのか、真剣なのか。。。
そして車は姐さんの故郷に着いた。
私を待っていたのは、すごくでかい水牛。そして豚。
犬、猫、鶏、ひよこ。。。ハエ。
平屋の家屋。親戚十数人の面々。
あれ?この雰囲気は。。。法事?
床にゴザが敷かれ、さっきまで走っていた
鶏とキュウリとタケノコ、茄子、春雨、
自家製の酒などが並ぶ。
それを女たちは黙々と食らい、男たちは談笑する。
ひときわ生活に疲れた感じの
おばさんが私の腕をとり
「ベトナムは貧乏。日本は裕福」
とつぶやく。
おっちゃんが「水牛と豚と果実と稲を売って
東京に遊びに行くんだ」と笑う。
吉幾三の歌が頭を流れる。
食事のあと、することもなくなった私に
姐さんは「バイクで遊びに行こう」と誘う。
お!とうとう渓流か?と期待するも
広がる稲田を堪能するのみ。
思わず出かかった
「なにもないね」という言葉を飲み込む。
だって姐さんは植物の名前をあれこれ
教えてくれるし(覚えられないけど)
山があって、生き物がいて。。。
だから「静かだね」とだけ口にした。
家に戻って、しばしお昼寝。
ふと目を覚ますと、
汗だくの体中にハエをくっつけて、
まるで行き倒れ。
男たちの宴会はまだ続いており
つまみもハエだらけ。
ダイ兄さん(ハン姐さんの旦那)に呼ばれ
また飲む。
ダイ兄さんは地味な服装の男たちの中で
ハイカラなシャツにジーンズ姿でかっこいい。
少し(かなり?)酒癖は悪いが
水タバコをふかす姿もさまになっている。
水タバコはタバコの草を先の方に詰め
火をつけ、笛ラムネのような音をさせて吸う。
1回に一吸いしかできないようで
タバコを吸わない私には
「普通のタバコの方がいいんじゃ。。。」と思えるが
ひどく旨そうにみんなで回し吸い。
トイレに行きたくなり案内してもらう。
田舎のトイレはさぞかし凄まじかろうと
想像していると、小さな農具入れのようなところに
連れて行かれ、そこには便器も紙も
水すらなく、その石の床でしろと言われた。
一応は女性なので「拭く」か「洗う」か
したい私は、それを姐さんに訴えると
次は豚小屋に連れて行かれた。
「排泄物を豚に食わせるトイレ」デビューか!?
と思ったが、その横のちょっと汚い
見慣れたトイレだった。
帰りに近所の
「日本が架けた橋だ」という橋に連れて行って
もらい、家路に着いた。
特別楽しいことはなにもなかったが
突然紛れ込んだ外国人を優しく迎えてくれる
田舎の温かさがそこにはあった。
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